by Seiko watch design

JPEN
パンダ好き専用腕時計

担当デザイナー

酒井清隆

酒井清隆

2012年、セイコーウオッチ入社。海外向け商品のデザインに携わる他、国内向け・プロスペックスの商品デザインなども担当。現在はグランドセイコーの商品デザインを担当している。

アイデアの起点

「パンダ」とばれる時計
ても「パンダ」か?

日本文化には「見立て」と呼ばれる手法がある。例を挙げれば枚挙に遑(いとま)がないが、代表的なもので言えば京都の「枯山水」などがそうだ。砂や植物、岩などを山や川になぞらえ、風情を楽しむ。時計世界においても、見立てにより独自の呼称がつけられることしばしば。たとえば、白と黒で構成されたデザインの時計を「パンダ」と呼ぶ。ある時私は、動物のパンダが大好きな息子に“パンダと呼ばれる時計”を見せ、「パンダだよ」と伝えた。彼はそれを「とけい」と呼んだ。私は一瞬頭が混乱すると同時に、その純粋な心に驚かされた。彼の中ではただの「白黒の時計」であったのだ。私は考えた。「パンダ好きにとっては、何がパンダなのだろう」と・・。気がつくと私は白黒の動物が持つ不思議な魅力の虜(とりこ)になっていた。そして、実際のパンダが持つ、あの愛くるしい出で立ち、ぬいぐるみのごとき姿を、真のパンダウオッチとして表現したいという想いに駆り立てられていた。


ぱんだのかわいさの秘密ぱんだのかわいさの秘密

専門家の声

パンダライター 中川美帆さん

パンダライター  中川美帆さん

ジャイアントパンダは愛くるしい動物です。見ていると癒され、自然と笑顔になります。独特の容姿や表情やしぐさに魅了される人も多いのではないでしょうか。私は世界中のパンダグッズを集めてきましたが、中にはちゃんとパンダを観察していない表現もあります。…ですがこの時計はパンダの特徴をとらえていてカワイイ。しかも漫画っぽくないのが良いですね。大人のパンダ好きは意外と多く、大人も気兼ねなく身に着けられることも大切です。特にパンダの丸っこさを想像できる立体感がすばらしい。本物のパンダと同じくシッポは白!口角の上がり具合も絶妙ですね。シャンシャンも口角が上がっています!タレ目に見える模様と、鼻から口にかけての涙型のライン…よく観察していますね。装着すると、パンダの不思議な生態や人とのつながりにまで思いが広がりそうです。これはどう見てもパンダ…「パンダ愛・認定」です!!

アイデアの具現化

パンダきに
んでほしいから。

徹底してパンダ要素に染め上げたデザイン。パンダであることに異論を挟む余地など、1mmもないほどに。

パンダには耳がある。なので「パンダの耳」。
サブダイヤルはパンダを語る上で欠かせない「タレ目」。計測機能を表すTACHYMETERも、パンダらしく「SASAMETER(笹メーター)」。
ウオッチのケース裏面は、パンダの「後ろ姿」をモチーフにしている。パンダ好きならば、その可愛らしさに思わず時を忘れて見とれてしまうことだろう。

専用腕時計

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