担当デザイナー
檜林勇吾

2007年、セイコーエプソン入社。デジタルウオッチの開発デザインに携わり、2012年にセイコーウオッチに転籍し主にアジア向けデザインを担当。現在はデザイン開発業務とグランドセイコーの商品デザインを担当している。
2007年、セイコーエプソン入社。デジタルウオッチの開発デザインに携わり、2012年にセイコーウオッチに転籍し主にアジア向けデザインを担当。現在はデザイン開発業務とグランドセイコーの商品デザインを担当している。
私が愛してやまないマスキングテープ。もともとは、工業用として使用されていたが、日本特有の和紙の質感と個性豊かなデザインによって、文具用として特異な進化を遂げた。メモ書き、お菓子のラッピング、小物のデコレーションだけでなく、ついつい集めてしまう中毒性高いコレクションアイテム。日本において毎年新しく登場するその数は、およそ千種以上にも及ぶ。気がつくと、私は色とりどりのマスキングテープに囲まれている。
かわいらしさ、使いやすさ、人に見せたくなるデザイン性。その不思議な魔力に引き寄せられるように、私はまったく無意識のうちにマスキングテープを手に取り、愛用する腕時計に乗せていた。何でも時計に結び付けてしまうウオッチデザイナーとしての性(さが)が、マスキングテープに激しく反応した瞬間であった。
マスキングテープやシールを使うのは職場?それともプライベート?
身に着ける?面白いですね。幅10㎜から20㎜まで?ええ、お好きな幅でつくれますよ。我が社は小回りが利く印刷技術が売りなのと、SDGsへの取組みも特徴です。こんなにたくさん種類を作れるか?ですか。問題無いですよ。小ロットで多品種には慣れてますしね。ちなみにうちはデザイン事務所1社で約1000種類のマスキングテープを発売してきました。企画は関連メンバー全員でやりますが、まあ、時計のケースにするなんてアイデアはまず出ませんねぇ。
開発した製品自体はシンプルな機構ではあるが、それがむしろ、マスキングテープデザインの魅力を際立たせる。