会期 | 2024年12月20日(金)〜 2025年2月16日(日) 11:00-20:00 ※入場は19:45まで 休館日: 1月1日〜1月3日 |
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会場 | Seiko Seed 東京都渋谷区神宮前1-14-30 WITH HARAJUKU 1F |
アクセス |
JR山手線 「原宿」駅(東口) |
入場料 |
無料 |
クラブDJ専用腕時計
とは…?

鏡を向かい合わせに配置して、物体が無限に連なるように見せる「インフィニティミラー」。商業施設のディスプレイや、ガジェットなどでよく目にする手法だ。私は、その仕組みを取り入れた、新たな腕時計の表現に挑戦したいと考えた。では、その腕時計が最もふさわしい人物は誰だろうか?真っ先に頭に浮かんだのは、ターンテーブルを自由自在に操り、フロアを大いに盛り上げる「クラブDJ」の姿だった。


厚さ1センチほどの腕時計の中に、いかに奥行きのあるインフィニティミラーを構築していくか。造形や素材について試行錯誤を重ねていった結果、多彩な色合いと質感を持った光たちが立体的に入り交じる、覗き込んだら思わず吸い込まれてしまいそうな、幻想的に時を刻んでいく腕時計が生まれた。



クラブDJが活躍する18時から翌朝5時までの表記。
クラブDJは一人ひとり独自のスタイルを持っており、腕時計とフィーリングが合うことで、彼ら個人のパフォーマンスに良い影響をもたらす「相棒」のような存在になることを目指している。
独特な表現を持つこの腕時計だが、実は一般的な機械式腕時計で用いられている要素の組み合わせでできている。そんな意外なギャップも、注目していただきたいポイントだ。

専門家の声

DJ機器デザイナー蔵本高弘さん
「DJと時間」の関係は意外にも深いです。例えば出演時間は事前に決められていて、持ち時間を気にすることが多かったり、一方でプレイ中は時計を気にしすぎると見栄えが悪いため、皆さりげなく時間を確認したりします。そんな DJと時間の関係性ですが、このデザインをいくつかの点で興味深く感じました。
まずDJパーティーは普段と異なり、非日常的で華やかな空間が多いです。暗く、ブラックライトがあるクラブの特性を活かした演出は、DJの世界観に合っていると思います。さらに文字盤は合わせ鏡による不思議な視覚効果があり、こうした演出もパーティー中の会話のネタになりそうです。また比較的大型で蓄光も備わっているので、道具としての見やすさも期待できます。
(DJ機器も暗い中で使うため、視認性は重要)
さりげなく文字盤が18時を起点に翌朝5時台まで記載されていて、妙にリアリティがあります。
担当デザイナー

伊東 絢人
プロダクトデザイン事務所、情報機器メーカーにて家電や家具、雑貨、情報機器などのデザインを手掛けたのち、2018年セイコーウオッチに入社。現在は主にアストロンのデザインを担当。